現実
リセットしたい。
僕を、この世界を。
もう一度、0に戻したい。
今の自分と、僕を取り巻く環境を。
僕は、何の為に生きているんだ。
自分でも分からず、答えを彷徨い続ける日々。
いつも、同じところを歩いては、
これ以上進めないのかと、その場に立ち尽くしてしまう。
君はどう思っているの。
リセットしたいと思ってるの?
多分、思ってるはずない。
アスカは、僕以上に強いから。
もっと、アスカに早く出会ってたら、
僕も、もっと強くなれたかもしれないのに。
人生を諦めずに、生きようと思ってたかもしれないのに。
人に強制されて戦わされる日々。
限りのある時間を勝手に使われた。
僕は、奴隷なのか?
自由に生きることを禁じられた奴隷のように、
僕は、僕の心は悲しみと憎悪に彩られていた。
でも、そんな心の中にも、
薄っすら輝きを失わず照らしくれている光がある。
アスカの笑顔・・・。
この笑顔だけが、僕を励ましてくれる。
どうしてだろう・・・。
アスカの事を考えただけで、
この世界が、とてつもなく愛しく感じてしまう。
人に影響され続け、人生に諦めている僕。
人に影響されながらも、必死に生きようとしているアスカ。
僕には無いものをアスカは持っている。
そんなアスカが少し羨ましく思えてくる。
僕も、アスカみたいに。
強制という名の鎖で縛られた僕の人生。
その鎖を解こうにも、僕には解けない。
仮に、解けたとしても、
キッと、また縛られてしまうのだろう。
結局、僕はどうしたらいいんだ?
醜い現実から逃げる?
これからも奴隷で居続ける?
答えは、もう知っている。
僕が一番理解しているのは、分かってる。
でも、認めたくない。
認めてしまうと、
奴隷のような自分を認めてしまうことになるからだ。
そう、現実を全て受け止める。ということだ。
アスカ・・・。
大丈夫かな。
こんな僕でも、受け止めることできるのかな。
アスカ。
アスカだけが、僕の生きる支えなんだ。
アスカさえ居てくれれば、
どんな苦痛にも、悲しみにも、
絶えることなく感じる心の痛みを、
受け止めることができるかもしれない。
アスカ、お願い。
僕をこれからも応援し続けて欲しい。
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