一人で、









 人は誰しも人と支えあって生きている。

 それは紛れも無い事実であり、真実。



 一人で生きていく、というのは、

 あくまで自分を強く見せるための、

 飾りの言葉に過ぎない。





 僕は一人で生きていきたい。

 人と関わって生きるのは、疲れるから。





 いつから、こう思うようになったんだろう。

 アスカや、綾波や、ミサトさん。

 色々な人たちの心に触れ、触れられて。

 心地よいと感じた反面、凄く不安だった。



 強がっていたアスカの心は、

 僕と同じ、いやそれ以上に傷ついていた。



 いつも表情を表さない綾波の心は、

 人との絆をどこかで求めていた。





 僕の心は、どんな心なのだろうか。

 夕焼けのように美しいのかな。

 それとも、闇夜のように暗いのかな。



 自分が一番分かっているはずなのに、

 何故か、他人に答えを求めている。









 僕は一人で生きたい。

 それは寂しいことなのかもしれない。

 本当に孤独という事を、

 味わったことがないからなのかもしれない。



 でも、他人にどう思われているかが不安で、

 何よりも僕の心をそれが締め付けるから。




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