本気なの
恋は私に似合わない。
そう分かっていても止められない。
初めて本気で人を好きになった。
誰かこの想いを止めてくれればいいのに。
あなたがが誰かに見せる笑顔が愛しい。
でも同時に切なさも感じる。
その笑顔を私に向けてほしい。
そんな自分が情けない。
何をしていたってあなたを想ってしまう。
目を閉じればいつだって君はそこにいる。
あなたに私は似合わないかもしれないけれど、
この気持ちだけは誰にも負けない。
私のことを心配してくれる度に、
どうしてこんなにも胸が痛むのだろう。
嬉しいはずなのに、苦しい。
あなたに恋なんてしなければよかった。
きっと私は良い彼女にはなれない。
自分のことだけを見て欲しい人間だから。
あなたの視線も愛も何もかも私のものにしたい。
そんな私に恋する資格なんてない。
「ねえ、シンジ。
今日の晩御飯何?」
「アスカの好きなハンバーグだよ。」
「別に、嬉しくなんてないからね!」
本気の恋ってフィクションのことだと思ってた。
恋に溺れる人をずっとバカにしてた。
でも私が一番バカだったみたい。